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MASTERPIECESof Japan

日本刀は、なぜ美しいのか。

Story 01 — 刀剣

日本刀は、なぜ美しいのか。

Why Is the Japanese Sword Beautiful?

反りのある一本の鋼。その表面には、焼入れが残した刃文という景色がある。武器として生まれた日本刀が、なぜ鑑賞の対象となったのか。三振りの国宝から読み解く。

日本刀とは、日本固有の鍛冶製法によって作られた刀の総称である。狭い意味では、平安時代の末に現れ、以後の主流となった反りのある刀――湾刀――を指す。寸法によって、太刀・打刀、脇差、短刀に分けられる。

鋼を選ぶ

素材となるのは玉鋼(たまはがね)。日本古来のたたら製鉄によって直接製錬された鋼のうち、適度な硬さをもつものが、刀づくりに欠かせない最上質の鋼とされてきた。

童子切安綱の写真
童子切安綱(部分) — Tachi Sword - Dojikiri Yasutsuna · 作者/撮影: Kakidai · Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0

焼入れが描く線

刃文は、刀身に見える模様であり、日本刀の見どころのひとつである。それは焼入れの過程で生まれる、硬化した刃の部分の輪郭だ。刃は硬く、峰(背)は相対的に柔らかい――こうして作り分けられた刀身の境界が、一本の線として表面に現れる。

武器である前に、鋼の景色。

天下五剣と、両横綱

童子切安綱と三日月宗近は、ともに「天下五剣」に数えられる。三日月宗近はそのなかでも美しいとされ、童子切安綱は大包平とともに「東西の両横綱」とたとえられる。いずれも国宝に指定され、東京国立博物館が所蔵している。

大包平の写真
大包平 — 大包平, Okanehira · 作者/撮影: SLIMHANNYA · Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0

美しさの理由をひとつに絞ることはできない。けれども、選び抜かれた鋼と、焼入れが残した一本の線――その重なりこそが、一振りの刀を千年の鑑賞に耐えるものにしてきたのだろう。

この記事に登場する作品

出典・参考資料

  1. [1]
    童子切

    文化庁 国指定文化財等データベース · 公的資料 · 根拠: 指定

  2. [2]
    太刀 銘三条(名物三日月宗近)附 糸巻太刀拵鞘

    文化庁 国指定文化財等データベース · 公的資料 · 根拠: 指定

  3. [3]
    太刀 銘備前国包平作(名物大包平)

    文化庁 国指定文化財等データベース · 公的資料 · 根拠: 指定

  4. [4]
    日本刀

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典

  5. [5]
    玉鋼

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典

  6. [6]
    刃文

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典

  7. [7]
    Hamon (swordsmithing)

    Wikipedia (English) · 百科事典

  8. [8]
    童子切

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典

  9. [9]
    三日月宗近

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典

  10. [10]
    大包平

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典