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MASTERPIECESof Japan

土と炎が生んだ、日本の器。

Story 03 — 陶磁器・茶道具

土と炎が生んだ、日本の器。

Clay and Fire: The Vessels of Japan

中国の天目、朝鮮半島の井戸、美濃の志野、京の楽。茶の湯は、海の向こうの器と国内の器を同じ座敷に並べ、ひとつの美意識で名を与えた。

曜変天目は、天目茶碗のうち最上級とされるものだ。焼き上げる過程で黒釉が変化し、斑紋が生じる。南宋時代の中国で作られたと推定されるが、真作と認められ、かつ完品の曜変天目は日本にある三碗のみで、すべて国宝に指定されている。

曜変天目茶碗(稲葉天目)の写真
曜変天目茶碗(稲葉天目、部分) — Yōhen Tenmoku (Seikadō Bunko Art Museum) · 作者/撮影: 座右宝刊行会 · Wikimedia Commons · パブリックドメイン

雑器から、名碗へ

井戸茶碗は、朝鮮王朝時代前期の朝鮮半島で作られた茶碗の、日本での呼び名である。産地では日常の器として使われたと推測されるが、日本の茶の湯では「わび」にかなうとして珍重され、「一井戸 二楽 三唐津」とうたわれた。大井戸茶碗「喜左衛門」は国宝に指定され、京都・大徳寺孤篷庵に伝わる。

一井戸、二楽、三唐津。

白い釉、手のかたち

志野焼は、安土桃山時代に美濃で焼かれた、白い釉を用いる焼物である。志野茶碗「卯花墻」は国宝に指定されている。楽焼は轆轤を使わず手とへらだけで成形する「手捏ね」で形づくり、低い温度で焼成する。本阿弥光悦の楽茶碗「不二山」も国宝である。

楽焼白片身変茶碗 銘 不二山の写真
楽焼白片身変茶碗 銘 不二山 — Hon'ami Koetsu Fujisan 1 · 作者/撮影: retouch: Qurren (talk). · Wikimedia Commons · パブリックドメイン

海を渡ってきた器も、この国の土から生まれた器も、茶の湯のなかで同じように見つめられ、名を与えられてきた。土と炎がつくった偶然を、人の眼が必然に変える――日本の器の美しさは、その往復のなかにある。

この記事に登場する作品

出典・参考資料

  1. [1]
    曜変天目茶碗

    文化庁 国指定文化財等データベース · 公的資料 · 根拠: 指定

  2. [2]
    井戸茶碗〈銘喜左衛門/〉

    文化庁 国指定文化財等データベース · 公的資料 · 根拠: 指定

  3. [3]
    卯花墻

    文化庁 国指定文化財等データベース · 公的資料 · 根拠: 指定

  4. [4]
    楽焼白片身変茶碗

    文化庁 国指定文化財等データベース · 公的資料 · 根拠: 指定

  5. [5]
    曜変天目茶碗

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典

  6. [6]
    曜変天目茶碗 (静嘉堂文庫)

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典

  7. [7]
    井戸茶碗

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典

  8. [8]
    志野焼

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典

  9. [9]
    楽焼

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典

  10. [10]
    楽焼白片身変茶碗

    Wikipedia(日本語版) · 百科事典

  11. [11]
    Shino ware

    Wikipedia (English) · 百科事典

  12. [12]
    Raku ware

    Wikipedia (English) · 百科事典